金行で売っているのは金じゃない。約束だ。

金でもダイヤモンドでも絵画でも、そしてコンサルティングでも売っているものは金でもダイヤモンドでも絵画でもコンサルティングでもなく、約束だと気づいた話です。そして約束は守られるからこそリピートされ、口コミや噂で新規客を呼び寄せる

ラーチャブリー県のバンポンでのこと。

1月2日の朝、妻のお母さんたちが盆踊りをするようなジェスチャーをしていたので、「ドコ行くの?」と聞くと、着いてこいといいます。

親族のおじさんが運転する三菱製のピックアップトラックに乗り、マニュアル運転の様子を「いいなぁ」と思いながら(マニュアルが好きなんです)、どうやら市場のようなところへ。

タイ語で市場とは「タラート」と呼ぶのですが、大型のハイパーマーケットが続々とできる中でも屋台のようなお店たちはまだまだ元気でして、個人的に好感が持てるのは昔から存在しているタラートであっても、お祭り前にできる即席たらーとであっても、モノの価格がほとんど同じ、というところ。

お祭り価格、みたいなものがないんですね。大体どこに行っても、焼鳥が一本5バーツとか10バーツならば同じ価格で買うことができます。バンコクやプーケットは物価が高くはなりますが、同じエリアであればだいたい同じ価格です。

だから、タラートに関しては安心感があるんですよね。特に地元の人が行くタラートであれば、外国人であっても外国人料金的なものはない(たぶん・・・経験ないので・・・)。外国人向けのタラートであれば、外国人料金は存在するかもしれませんが。

それで、なんだ、タラートならば踊りじゃなくて、買い物か・・・と思ったところ、どうやら新年を迎えたので新しい服を買いに来たと。それで、新年おめでとうの意味合いで朝は踊っていたそうです。面白いですね。

妻のお母さんやその妹たちが買い物に行ったので、僕はおじさんと二人でピックアップトラックの荷台に腰を掛け、周囲を眺めていました。

パッと見るだけでも目の前に4軒、後ろを見てみるとさらに2軒から4軒は金を取り扱っている「金行」があり、さながら中華街のような感じです。

タイでは結婚する時、結納金としてお金と「金」・・・GOLDですね、これらを贈る風習があります。その時に知ったのですが、金は通過が不安定になると価格が上がる傾向にあるようで、いわゆる有事の金、的にタイの方々は考えているようです。

ですからボーナスが支給されると、そのお金を持って金を買いに行くのだとか。それで、1月2日の金行は一部賑わっておりました。

基本的に、同じ通りに金行があるわけですから、どのお店もバーツと金の交換レートは同じです。しかし、お客さんで賑わっているお店もあれば、閑古鳥が鳴いているお店もある。

見た感じ、外観や内観は同じようなもので、むしろ人がいないお店のほうがキレイな感もあります。

なんで、お客さんがいないのだろう?

気になったので、おじさんに聞いてみました。なんぜあっちは満員なのに、こっちはガラガラなのと。すると・・・

「アッチは、口がうまいんだよ。アハハハハー!」

とちょっと酔っ払っていたので、ハイテンションでしたが、こんな感じで回答してくれました。

コレにはなるほどと思い、少し「なぜ口がうまいお店に人が行くのか」を考えてみたんですね。

もちろん、一見さんであれば、お店に入って口がうまい人がいたら、乗せられて買うこともあるでしょう。

しかし、なぜ数あるお店のなかで一見さんがそのお店に入ったのか?というところが大切なんじゃないかと思ったんですね。

いわゆるサクラを使う方法もあるでしょうが、そうではないとしたら、口コミであのお店はいいよ、と聞いていたんだと思います。

では、なぜ口コミでその噂が伝わってくるのか?

口がうまいから?

ではたぶんないですよね。金のようなものを購入する場合、本物を扱っているとか、対応が丁寧だとか、安全性というかそういうことの方を重視すると思います。

あとは何らかの手数料がない場合も、かな。同じ金なので、手数料がないとうれしい。

でも、ふと思ったのは、たぶんこの金行で金を買って、商売繁盛したとか、金がエラい増えたとか、そういう人がいるからだろうな、ということでして、

なぜなら、おまじない的な口コミがあるだろうと考えたからです。あの店は御利益あるよ、とかですね。

火の無い所に煙は立たぬといいますから、根拠はあるんだろうと。その根拠が、実際に良い結果をもたらされた人がいる、ってことなんだと思います。

金を買うというのは資産としての意味もありますが、幸運でありますように、という意味合いも少なからずあるようです。

だからお店としては、お客さんが来たらその気にさせてあげる。傾聴してあなたのことを応援しますよ、うまくいきますよ、と背中を押してあげる。それでうまくいったら、リピートしてくれるし、口コミが広がる。

そんな流れかな、と思いました。

お坊さんのところに通い続ける人がいるのも多分同じ。繁盛している(といっていいかどうかわかりませんが)お寺もあればそうでないお寺もあるのはなぜか。

金とかありがたい話を売っているのではなくて、約束を売っている。

そんなことを感じた出来事でした。

ビート・ザ・コントロールのメルマガはこちらからどうぞ




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください