MSPを学びたい?なら牛か鴨、カニを食べよう。

USPからMSPの話をしたので、今日はMSPの体験編。

この間の日曜日、フレンチ?のフルコースをレストランで頂き、デザートは焼肉後ということでメインディッシュ?の焼肉を頂きに移動。

オーナーにしたら奇をてらっているつもりはないのでしょうが、初めてこのレストランでフルコースを食べるならば、たぶん皆さん驚くんじゃないかと信じたい、逸品の数々が登場します。

塩と水のみを加えてつくったオマール海老のビスクとか、鮎のスープとか、素材を活かすためにこそシンプルに抽出された味を楽しむ。味を楽しむ前には、オマール海老と鮎などの素材を見せてくれるので、その姿かたちがまったくない液体として出てくると、見た目に驚くこともしばしば(というか僕は毎回)。

ここでは初めて食べる料理が登場すると、オーナーからの説明が必ず入ります。料理を食べる前に説明が入るのか、ひとくち食べたあとで説明が入るのか、説明のタイミングは料理に合わせているようですが、この説明がクセになる人も、きっといるんじゃないかなぁ、と。

6時間かけて焼き上げた、例えば天然記念物の牛、、、っていったいなんだよ??という食材そのものの名称に驚くことも多々ありますが、出された料理にはもっと驚くんですね。

ナイフを入れても、肉汁が出てこない、とか。でも、口に運ぶと、ブワッと肉汁が溢れ出るとか。

食材を適切に調理し、適切な順番で適切に食べさせてこそ、料理である。

そんな主張を感じたあとで、焼肉屋へ移動。

全部で17種類の、年間1頭しかとれないからとオーナーと繋がっている方のみの予約でやっている焼肉屋では、

食材を適切に調理し、適切な順番で適切に食べさせてこそ、料理である。

という主張が確信に変わる経験をしました。

17種類の焼肉をすべて、オーナーが焼いてくれるんですね。そして焼き上げたあとは、そのまま食べてください、右側のタレで、それは左側のタレで、コレはレモンで、と指示が入ります。

そうはいっても肩肘張らないのがこのオーナーが経営するお店でもありまして、ごはんやサラダはいつでも言ってくださいね(いくらでも食べられますよ)、という具合に、ごはんをもりもり食べながらお肉を楽しむ、という従来の焼肉屋とのつながりを、キープしてくれているのです(と僕は感じました)。

ワイワイ食べるイメージがありますよね、焼肉って、どちらかというと。それはそのままで、「焼肉とはこうなんだ」というオーナーの主張が際立っているのが、このお店。

お肉の焼き方を目で追っていたところ、個人的に唸ったシーンがありました。

それは、テーブルの火と鉄板の様子で、提供する人の順番を変えている、というものです。

この日は、島田さん、木坂さん、そして肉社長城戸さんとで予約し、テーブルは2つ。

木坂さん城戸さんテーブルと、島田さん小野テーブルそれぞれに、肉を焼くロースターっていうんですかね、それが設置されていました。

最初、オーナーは火加減を見ながら、木坂さん城戸さんテーブルから、オオモモ、カイノミ、ハラミ、、、と焼いてはお皿に供してくれたのですが、ある時は島田さん小野テーブルから焼きはじめた時もありました。

最初は、よほどオレが食べたそうにしていたのかな、と思ったのですが、それは決してそうではありません。

あくまでも、このタイミングで肉を鉄板に置かなければ美味いとは言えないんだよ、という焼肉優先の焼き方なんですね。

なるほど、だから鉄板と火の様子を見て、焼く順番を変えているのか!と気づいた時は、オーナーの突き抜け感に圧倒される、爽快さがありました。

誤解を恐れず書くと。

お客さんが主役なんじゃない、焼肉が主役なのが焼肉屋なのだ。だからこそ、オレが焼くんだ、修行したスタッフが焼いて、これぞ焼肉をいうものを、お客さんに食べてもらうのだ。

自分が追求する焼肉が第一で、結果的にお客さんが喜ぶ。

一応私見ですが、まさにコレこそMSP、という学びでした。

ここで焼肉を食べたあと、不意に思い出したのが虎ノ門の京料理?屋さん。

食べたもののなかでいつも思い出すのは、鴨とカニなのですが、鴨はカウンター越しに焼いたものをお皿に盛って、出してくれ、その時「そのまま手で持って、むしゃぶりつくといいですよ」と添えてくれます(たしかこんな言葉だったと)。

カニは、食べやすいように脚の部分から身を押し出して、カンタンに味わえるように供してくれます。

鴨もカニも食べやすく供してくれるなんて、さすがの配慮だな、コレが一流というものなのか、と思っていたのですが、、、

焼肉を経験したあとは、これがこの食材を一番うまく味わえる食べ方なのだから、そう食べなさい、という主張もあるんじゃないかな、と思ったわけです。

実際、カニって自分で身を取り出したらそんな美味しくないですよね?プリップリで豊かな身をパックリ一口で食べるからこそ、ウマイ。

料理を口に運ぶその瞬間まで、お客さん任せにしない。最高の料理を味わってほしいからこそ、それに適した供し方、口への運び方を結果的にやっているに過ぎない。

ある意味、なんてワガママなお店なのだ、と思う人もいるでしょうが、島田さんや木坂さん、城戸さんのように通う人たちもいます。

個を突き抜けていったら、それを求める人たちが集ってきた。

コレが、MSPなんじゃないかな。その人、そこでしか体験できないことを提供しているから、フィットする人は集まってくる。

百聞は一見にしかず、というわけで、一度味わってみると、いいかもしれません。MSPのヒントになるかもしれませんよ。

P.S.
島田さんが今日のブログで焼肉屋について書いていました。こちらです

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