現在、シェムリアップの空港にいます。
コンデンスミルク入りのコーヒーを注文し、ああこれはいわゆるベトナムコーヒーだと思い出しつつ、暑い国では甘いミルクコーヒーがフィットすると体感しているところです。
先程までホテルにいたわけですが、ホテルから空港までの送迎はぜひともこの車でお願いしたい、という願いがありまして、その車とはロールスロイス。
年代物のメルセデスで空港からホテルに送ってもらった時、ホテル到着後真っ先に目についたのが、ホテル前にたたずむロールスロイス。
この車もまた年代物でして、まさにデイヴィッド・オグルヴィがつくった広告に登場するようなロールスロイス。
ダンコレのサービスを例えて言うと、ロールスロイスのようなものだと書いていたこともありまして、また一度は経験してみたいと思っていたことから、送迎費は3.5倍したものの、「ぜひともロールスロイスで」とお願い。
スタッフさんがボスに聞いてみますと話してくれ、チャーターすることができました。
すると気になるのは、デイヴィッド・オグルヴィが書いたコピーである
「時速60マイルで走るロールスロイスの中で、一番大きな音は電子時計の音」
は本当なのかどうか、というところ。
期待に胸を膨らませ、ロールスロイスに乗り込むと、まず驚くのは十分にクッション性のある分厚いシートが設置されているのに、居住空間は十二分にあるというか、エラく広くて奥行きがあること。
妻に言われて以前BMWのX3やX4を試乗したことがありましたが、車の用途が違うのでしょうけれど、居住性でいったらロールスロイス(エラく古いタイプでも、いい乗り心地でした)。
そして電子時計の音しか聞こえないのかどうか、耳を澄ませてみると、残念ながら時計は電子時計というよりもアナログ式の針時計でしたし、割と外からの音も聞こえるような感じでしたから、電子時計の音が一番大きいかどうかを体感することはできなかったわけですが、
それでも静寂性とか居住性とかは高いことが感じられます。エアコンの効きはいまひとつでしたが、ずっと後部座席に乗っていたくなる車。それがロールスロイスだと感じました。
ダンコレでロールスロイスを書いた時は、一般的に知られていること(ロールスロイスは自分で運転する車ではないこと)を伝えるために使ったわけですが、それでも今回のように実際にロールスロイスを経験すると、また別の表現が書けるようになるのですから、やっぱりコピーを書く以上、自分で体感するというのは大切だと思いますし、極力体験してみるという姿勢もまた、大切だと思います。
車の写真を撮るなどそうはないのですが、ロールスロイスに関してはエラくパシャパシャ撮りまして、すると車が好きな次男の気持ちもわかるような気もしてきますし。
実際に体験することで、感じたことが言葉になる。
コピーを書く方々の、参考になれば。
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