高知へと出発する前に、ANAクラウンプラザホテルに戻ってきましてコーヒーを頼み、仕事をしています。なぜJAL好きなのにANAかと言うと、ここのコーヒーはニッコーのボーンチャイナを使っているからです。しかもエリートモダンシリーズのシルクブラック。気分を盛り上げてプランニングとライティング。ハタから見たら痛いオトコかもしれません。実は、ホテル日航福岡ではニッコーが使われているかどうか、未確認なのですが。
先ほどまで、筥崎宮へと参拝をしにいっておりまして、参道にあった喫茶店に立ち寄ったあとは当初食べようと思っていたラーメン屋さんへ。
喫茶店でカツカレーを食べるという想定外はあったものの、ラーメン程度なら大丈夫だろうとチャーハンもつけて頂きました。
レビューを見る限り、この店が博多で最も評価が高い。それなら一度は食べておこうと体験してきた次第です。
味の評価は他の方々に任せるとしまして、結論としてはこの店に行って正解でした。店の名前はうまかラーメンと言いまして、博多阪急の地下一階にあるフードコート内のお店です。
チキン南蛮丼とかカレーとか、目移りしそうになる中でもカツカレーを食べてお腹がいっぱいだったこともあり、一目散にうまかラーメンへ行き、セットはありませんかと訪ねてチャーハンセットをオーダー。
耳が遠いことを伝えておくと、チャーハンセットが仕上がったら笑顔と手振りで僕に知らせてくれました。この時点で、この店員さんが只者ではない、という雰囲気があったわけです。
圧巻だったのは、このあと。女性二人の注文を受けてつくり、女性二人に手渡したあと。
ラーメン屋さんの厨房からフードコート内に、勝手口的なところからでてこられまして、軽く会釈。
その後、フードコート内を横切って向こうへと向かったので、ああ、コレはお手洗いだな、と思ったんですね。
しかし、違いました。
手に紙コップを3つ抱えて、戻ってくるではありませんか。
2つを女性たちに、そして1つを僕に持ってきて、どうぞ、と。いや、コレはマイッタ。
だって、フードコートですよ。恐縮ながらフードコートというのは、たくさんのお店で飲食スペースを共有するじゃないですか。そしてセルフサービスが基本です。
そんな中で頼みもしないのに、しかも卑屈な感じもせずにごくごく自然な笑顔と動作で、お水を持ってきてくれたわけです。
もしかしたら、「ラーメンには水ぅ!」という僕の父のようなタイプなのかもしれませんが、コレはなかなかできることではありません。タイも含めたらフードコートは数知れず利用していますが、笑顔はあれどお水まで持ってきてくれた人はそうはいません。
タイのパタヤで一人いたような気もしましたが、あれは妻か誰かがお願いしたから持ってきてくれたんであって、すっと自ら考えて持ってきてくれた人はたぶん初めてでした。
それでふと思ったのは、コレこそ接客の卓越性だな、というもの。接客だけではないでしょうが、彼にとってはお客さんにお水を出さないことというのは、違和感があるわけです。笑顔で僕を呼ばないことは、違和感があるのでしょう。
だから、違和感にフタをすることなく、笑顔で手を振り、お水を届けてくれたんだなぁ、と。
卓越性というのはこういうことかと思った瞬間でした。
接客の卓越性、とでも言うのでしょうか。笑顔をつくることは誰にでもできるでしょうし、お水をお客さんに届けることも誰にでもできるのでしょう。
けれども、スッと自らできる人って、なかなかお目にかかったことがありません。
卓越性に触れると清々しい気持ちになる。
良い学びでした。ありがとうございます。
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