長男も次男も朝はパパッと目が覚めたのは、窓から見える着陸態勢の飛行機の姿と、遠くから聞こえてくる飛行機の音があったからかもしれない。
まだ暗く、飛行機のライトだけがやたらとまばゆい、そんな時間に起きるなんてめずらしいなぁ、と思うほど。
成田のホテルを朝6時45分に出て、成田空港第2ターミナルへ。
「タイ人が多いね」と妻がつぶやき、「タイは明日から仕事だからかな」と言うので、
ああ、出国ラッシュとか帰国ラッシュは日本人だけじゃないんだな、と気づく。
飛行機に乗ったあとはいつ離陸したのかも分からないほど寝ていたようで、周囲のざわめきで起きた食事の時間と、X-MENの『アポカリプス』、そして長男が観ていた『ロード・オブ・ザ・リング』の第二章か第三章を1時間足らず観ていたほかは、熟睡していました。
香港についてホテルにチェックインしてからは、少し睡眠を取ってからラウンジで食事。
あまり美味しくないね、と妻が言い、コンビニエンスストアみたいなところはないかなと聞いてくるので、そばにあるアジアワールドエキスポのビルへ。
広いところが好きなのか、初めてのところが好きなのか、果たして開放的な感覚になった場所が好きなのか、そのどれが当たっているのかはわからないけれど、長男と次男は決まって追いかけっこして遊ぶ。
僕と妻が、「3歳と6歳のときに海外に行くなんてなかったよね」と話している様子など知らぬ顔で、香港にいようが日本にいようが、タイのバンコクにあるコンドミニアムのリビングで遊ぶように、二人で遊ぶ。
ホテルの部屋に入ってまっさきにやったことは、僕の母に買ってもらったスター・ウォーズのレゴブロックを床に広げ、遊ぶこと。
どこに行っても同じ行動をとる長男次男を見ていると、たまの息抜きとか、年に一度の海外旅行を楽しみにするとか、そういうことは関係ないんだな、と思う。
こういう感覚のまま大人になると、どんなふうになるんだろうと想像すると、楽しみな気持ちになる。
僕の場合、幼い頃から両親が美容院をやっていた関係で、学校が休みの時に旅行に行った記憶はなく、保育園とかその頃に1回熱海に行き、1回は成人してからだと思うけれど白馬に行った記憶がある程度。
そのときはまさか自分がパスポートに300回もスタンプが押されるなんて思ってもいなかったことを考えると、長男次男はどうなるんだろう、と思う。
幼少期に遊びに行けなかったことが今の僕をつくっているのかどうかはわからないけれど、幼少期からの難聴や『はだしのゲン』を小学校1年生の時に観たことは、僕が海外に出ていることと関係しているように思う。
そしてハタから見たら仕事が大好きなんですねと言われるのは、母が美容師として働いて、僕と妹に金銭的な自由を与えてくれていたことと影響していると思う(父はパチプロなんじゃないかと、20歳の時まで本気で思っていたので・・・)。
長男次男にとって、今こうして海外に出ることが、彼らの人生にどんな影響を与えるのかは、その時になってみないとわからないけれど、
どんなことであれ、たしかに影響を与えている。
その上で、彼らがどういう人生を選択するのか。
そういう選択肢があるんだというところまでは父として、彼らに示したいなぁ、と思う。
明日は、バンコクから。
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