今日は私見たっぷりで書かせていただこうと思います。
実は、といっても隠すも何もないのですが、最近もっぱらバンコク東京の往復は、日本航空を利用しています。ちょっと前までは全日空ばかりだったのですが、といっても日系航空会社に乗ること自体がマレだったのですが、国内線も国際戦もANAだったのになぜJALに変わってしまったのか。
ご存じの方もいるとおり、それはJALの羽田か成田国際線であれば食べることのできる、サクララウンジのカレーがかなりのウェイトを占めています。
話せば長くなるので、ちょっとだけにしておくと、僕はもともとデルタ航空や中国東方航空を愛用していまして、これらの航空機は「スカイチーム」という航空アライアンスです。ですから、デルタや東方航空を利用すると、デルタにマイルは貯まるのだけれども、そのマイルの恩恵を使って同じアライアンスの東方航空や中華航空、もちろんデルタ航空の特典を活用させてもらっていました。
しかしここ2年か3年の話だと思いますが、デルタ航空の成田バンコク線がなくなってしまったんですね。確かポートランドあたりから成田に飛んで、そのままバンコクに飛ぶ飛行機です(ポートランドかどうかはうろ覚えですが)。
かつてはシンガポール航空も東京や大阪からバンコク、そしてシンガポールという便を飛ばしており、エア・インディアも成田からバンコク、そしてデリーという便を飛ばしていましたが、すっかり日本バンコク間の直行便は少なくなりました(その分、ローコストキャリアが増えているのかもしれませんが)。
するとますます、経由便ではあるけれど、上海に行って小籠包や生煎を食べてからバンコクに行く、という便を使うようになります。
そこで出会ってしまったのがサクララウンジのカレー。
JALはスカイチームではありませんから、デルタのゴールドメダリオンという、スカイチームの上級アライアンスメンバー資格を持っていても、JALのサクララウンジに入ることはできません。しかし、羽田発着の中国東方航空を利用する場合(もしくは上海航空)は、ゴールドメダリオンのカードがあればサクララウンジに入ることができてしまうのです(ただし、中国東方航空利用の場合であり、デルタ便を使う場合は違うラウンジがあてがわれます)。
つまるところ、羽田空港には各航空会社の専用ラウンジやスカイチームの専用ラウンジがない、ということなんですね(ここは推測です)。
それで、あの友人から聞いていたサクララウンジのカレーに出会ったしまったわけなのです。
こう書くと、カレーだけが理由でJALを利用しているんじゃないかと思われがちですが、決してそうではありません。乗りはじめた当時、機材だけでいったらANAのほうが新しいかなと感じていたにも関わらず、なぜ僕がJAL便を使い続けるのか。
それは、フライトアテンダントさんの接し方です。家族を連れての搭乗時は、アイスをくれないという(僕が二個貰おうとしている大人に見えたのでしょう)悲劇を生んでくれたフライトアテンダントさんもおりますが、なんというか声のかけ方とか馴染みやすいんですよね。ANAはどちらかと言うと洗練された制服でフライトアテンダントさんもそういうふうに見えるんですけど(人それぞれですが)、JALは制服がちょっと古風な感じでモッチリ感があるというか。
そして「難聴なんです」と伝えた時に、機長の言葉や到着予告時間、到着地の気温や天候を伝えてくれる手書きのはがきが素晴らしい。コレはANAの方もやってくださるのですが、JALの方のほうが琴線に触れるんですよね。
こう書くと、航空会社うんぬんよりもフライトアテンダント次第じゃないか、と思うわけですが、中には何時に台湾上空とか、ベトナムのダナンに何時とか、窓の景色を楽しめるように書いてくれる方もいます。
それで、グッときたわけです。
前置きがすっかり長くなりましたが、今回東京に戻るにあたり、バンコク羽田間はJL034便を利用しました。というか、直行便はこの深夜便しかなかったからです(最近は外の景色を眺めるために、日中便にしていました)。22:05にバンコクを出発して、6時前に羽田に着く便です。
このJL034はボーイング社のB777-200という機材を使っておりまして、飛行機好きならグッと来るかもしれませんが、ビジネスクラスはJAL SKY SUITEⅢ、プレミアムエコノミークラスはJAL SKY PREMIUM、そしてエコノミークラスはJAL SKY WIDERというラインナップ。
で今回はじめて全クラスを体験することができたので、どのクラスがコストパフォーマンスがいいと感じたのかを書いてみようと思ったんですね。
私見たっぷりの結論は・・・エコノミークラスのJAL SKY WIDERです。コレ、いいですよ。
何がいいって、3列4列2列という、ラブラブカップルや3人親子4人親子に配慮した座席構成もいいのですが、足元の広さです。他のエコノミークラスでは経験がないほど、広い。
先日バンコクイスタンブールを往復したトルコ航空のエコノミークラスもB777ですが、足元が狭く、ちょっと腰を前にずらすだけで膝が前の座席に当たります。しかし、JAL SKY WIDERは広い。当たりません。
僕の足でも組めてしまいそうな感じで、隣りに座っていた日本人女性たちはかなり柔軟な体勢で眠っていました。
こうなると、サービスが基本変わらないプレミアムエコノミーは選択から外れます。座席が大きいこと、座席と座席の間隔が広いことのほか、サービスはエコノミーとそれほど変わりません。違いは・・・エコノミーよりもやや頻繁にフライトアテンダントさんが来てくれて、「うどんですかい」「そばですかい」「らーめんですかい」「ちゃんぽんですかい」を勧めてくれることかな。あと、ペリエが飲めること、たぶんアルコール好きならシャンパンもあったかも。
ビジネスクラスのJAL SKY SUITEⅢはフルフラットシートになってぐっすり眠れる個室間のあるシートではありますが、通路を通るだけで感じるんですけど、エラい圧迫感があります。実際に座ってみても、ちょっと狭めです。いや、もちろんフルフラットシートと言うだけで寝やすいのですが、他社の同様のビジネスクラスより・・・例えばデルタ航空のB747に設置されていたビジネスクラスのほうが寝やすく、過ごしやすいと思います、広めで開放感がありました(つくりは同じようにみえるのに、不思議です)。ただし、仕事はどちらもはかどりました。
食事は見た目からして異なるので比較対象としては除外しますが、唯一ビジネスで強調しておきたいことは、JALのビジネスクラスはコーヒーハンター「サン ミゲル」をいただける、ということです。エコノミークラスや国内線でも、コーヒーハンター川島さん監修のコーヒーが話題になっていますが、飲んでみるとエラい違います。見た目薄色なのですが、まろやかで上質。香りがグイグイ立ちます。目鼻立ちくっきりしていないんだけれども、エラい美形、そんな感じです。
ちなみに国際線ファーストクラスだと(JL034はファーストクラスの設定はなし)、Gland Cru Cafe「サン セバスティアン農園」のコーヒーだそうです。コレは飲んでみたい。
というわけで、コーヒーだけはもう一歩なのですが、JL034のB777-200ならば、エコノミークラスが一押しです。機会があれば、ぜひお試しください。
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