ものごとをつねに善か悪か、正か否かに分類しなくなれば、意識はもっと穏やかになっていきます。判断という重荷を捨て去った瞬間、心のなかで交わされる対話はもっと穏やかになり、無心の境地(思考と思考の合間)にもずっと簡単に入っていけるようになるのです。
定義、レッテル貼り、説明、解釈、評価、分析、判断などをやめることが大切です。このようなことをすれば、心のなかで騒がしい対話が始まってしまいます。
引用:『この瞬間どこからでも、あなたの望む富はやってくる。』ディーパック・チョプラ著/サンマーク文庫刊
はじめて勤めた会社の先輩プランナーがとても本質をついた言葉を教えてくれました。
「クライアントへの提案内容はどうなった?と聞くと、今考えています、というヤツラが多い。でもオレに言わせれば、アレは考えているんじゃない。考えているふりをしているだけだ」
僕はこの言葉を最初に聞いた時、エライドキッとしたことを覚えています。その先輩が言うとおりだったので。まさに考えているふりをしているだけ。
商談でも雑談でも人との会話を思い出してみると、確かによく「今考えています」と言います。仕事をする時はもちろん、学校でもよく聞きます。数学とか英語の問題、世界史の問題を先生から当てられて、答えがわからない時、「今考え中で・・・」とか言う。
しかし、僕らは考えるということを履き違えているんじゃないかなって時折思います。なぜなら、何もない中で、何も材料が集まっていない中で、僕らは考えることなどできないはずなので。
何もない中で、何も材料が集まっていない中で、僕らは考えることなどできない。
思い出してみて欲しいのですが、「今考え中で」という言葉が口から出た時、頭のなかを覗いてみると、真っ白であることが多いのでは、と思います。もちろん毎回毎回そうではないかもしれませんし、今まさに方程式の解が出ようとしている寸前かもしれません。
しかしもし真っ白ならば・・・そもそも何を考えればいいのかわからない場合は・・・考える前に準備することをすっ飛ばしてしまっている、ということです。
考える前に必要な行動。それは、関連する情報を集める、ということだと僕は考えています。関連する情報を集めるために、資料を集めて読んだり、インターネットを調べたりする。そして十分な情報を集めてはじめて考えることができる。
セールスレターでも起業アイデアでも、情報を集める前に考えてしまうことってあると思いますが、それは考えているふりをしているだけです。まさに「我」が入った主観的な思考に過ぎません。見込み客や市場はあなた自身ではありませんから、これだとレジを鳴らせる確率はなんとも言えないわけですから。
だからこそまずは情報を集める。リサーチが大事、ということです。
そして、冒頭のディーパック・チョプラ博士の言葉。
定義、レッテル貼り、説明、解釈、評価、分析、判断などをやめることが大切です。このようなことをすれば、心のなかで騒がしい対話が始まってしまいます。
情報を集め、考えはじめた時に意識すべきはコレじゃないかな、ということを共有したく、この文章を紹介しました。情報が集まったのであればなおのこと、主観的に考える必要はない。主観的に考えるということは「心のなかで騒がしい対話が始まってしまう」ということです。コッチのほうが自分にとって得なんじゃないかとか、メンツが立つんじゃないかとか、カッコイイんじゃないかとか。
やるべきことは、レジを鳴らすために、情報をぼやっと眺めて客観的に考えること。情報を前にした自分を俯瞰して考えるイメージです。
もちろん情報集めも「これは必要に違いない」と主観的に考えて集めてしまうと、ズレてしまうことがありますが。
そんな時は「判断は必要ない」と言う言葉を思い出してみると、いいんじゃないかな、って思います。
コメント
本日は、色々とお話しさせていただきまして
ありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。
ジョブズ会長
どういたしまして。
こちらこそ、よろしくお願い致します。
小野貴正