なにも足さない。なにも引かない。

コピーライティング
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お酒が飲めない(と思われる)僕にとって、ウイスキーというのはなぜかあこがれの対象であり、あの琥珀色の液体を見るたびに、そのボトルの流線型を見るたびに、飲まないのに買いたくなります。

なかでもあこがれるのは「スコッチ」という響き。そして「シングルモルト」。さらに、「マッカラン」。

一度でいいからマッカランをグラスにトクトクと注ぎ、『スパイダーマン』でグリーンゴブリンが「メーカーズマーク」をグイッと飲むかのように、飲んでみたいなぁ、なんて考えています。

そんな僕にとって、サントリーの山崎もあこがれの対象でして、ジャパニーズウイスキーという響きもいいですが、なんといってもその世界観とコピー。

「なにも足さない。なにも引かない。」

という西村佳也氏によるコピーを知ったのは、村上龍か村上春樹の小説かエッセイかだったと思いますが、これは非常に具体的なシーンを想像させることのできる抽象化されたコピーだと前のめりになった記憶があります。

混じりけのない、シンプルでピュアなものであることから、透明感とかそういうものをも思い起こさせるコピーだと思いますし、男性的な力強さも感じます。

最近、島田さんと訪れたミラノのサルトである河合さんもまた、そんな雰囲気を感じさせる人でして、

彼の提案はジャケットの特性をそのままに、またそれを羽織るものの見た目や雰囲気もそのままに、ただ互いにフィットするものを合わせるだけ。

そんなシンプルさと力強さを感じるものでした。

コピーも同様で、口数の多いコピーというのはその背後に自信のなさがある、的なことを木坂さんは言っていましたが、自信がないときほど人は、あれこれ言いたくなります。

言い訳など想像するとわかりやすいかもしれません。聞いてもいないのに、次々と口から出てくる。特に、形容表現が登場する。

いいコピーは名詞と動詞でできている、といったのはジョン・カールトンですが、まさに「なにも足さない。なにも引かない。」なんですよね。

いいものであれば、それを表現する名詞と動詞に形容詞や副詞をつける必要がない。

もちろん全く形容詞と副詞をつけないというのは果たして可能なのかどうか、日本語においては可能なのかどうか、まだまだうかがい知れぬところではありますが、極力名詞と動詞で、動きがわかるように、五感が反応してしまうように表現するというのは、言葉を扱って仕事をする僕らにとって、大切な技術だと思います。

ウイスキーもオーダージャケットも、そしてコピーも、似ていますね。

行動もまた、同様です。

「なにも足さない。なにも引かない。」という感じでいきましょう。

ただ、行動するだけですから。

P.S.
写真は、島田さんから拝借。こちらのブログと同じ画像です。ありがとうございますー!

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