クライアントさんからセールスレターのライティングを依頼される時、セールスレターそのものよりも意識するライティングがあります。
それは、設計図のライティング。
セールス・スタートアップ・ライティング、SSWでは、この設計図のことをSSMと呼んでいるのですが、この設計図を作成し、クライアントさんにうなずいてもらうことが仕事だと僕は考えています。
仕事イコールこの場合、レジを鳴らすこと、です。
かつてダイレクト出版さんのおかげで毎週のようにセールスレターを書いていた頃は、設計図をつくろうという発想はありませんでした。
なぜなら、すでにメルマガを楽しみにしている方々がリスティングされて、そのなかでペルソナを設定し、新刊の書籍を売ることが仕事だったからです。
すでに設計図が出来上がっていて、だからこそあとは売れるレターを書けばいいだけ、という状態でした。
もちろん、その設計図自体を提案することがもっとも期待される仕事だったのだろうな、と思いますが、、、当時は気づきませんでしたね。
しかし同じセールスレターを使い続けたら、頻度にもよるのでしょうが、読者からは飽きられるものですし、同じステップメールを3ヶ月毎に使い続けるなどもそうですね、やはり飽きられるものもあるでしょう。
それに、今まさに書いているセールスレターが期待通りにクライアントのレジを鳴らしてくれるかどうかは、ヨミはたってもやっぱりやってみないと実際のところはわかりません。
だから、クライアントがなぜ僕に依頼するのかを考える。
それはもちろん、レジを鳴らすためでしょう。
であれば、その手段は何でもいいはずだ、クライアントの世界観にふさわしい方法であれば。
それで、例えばセールス・スタートアップ・ライティングでは複数のセールスラインを提案するようにしています。
メルマガ読者向けに何かサービスを案内するのだとしたら、購入者リストと非購入者リストに分けて、ハードセルメールからセールスレター、そしてダウンセルという流れを用意し、もう一方へはダブルオプトイン用のレターからステップメールにつなぎ、セールスレターへと走らせていく。
セミナーやウェビナーを入り口にして、もう一つセールスラインを考えてみました、とかですね。
あるサービスのセールスレターからアップセルやクロスセルができないか、ダウンセルはできないか、では、先にダウンセルでオファーしよとしているサービスを、フロントにしてみることはできないかなどなど、読み手がどんな悩みを抱えていて、どういう状態になりたいのかに注目すると、複数のセールスラインを書き出すことができるものです。
仮にセールスレター一本の依頼であっても、そのセールスレターが設計図のなかで、どこのセールスラインを担当するのか。
最初の方で見るのか、あとの方で見るのか。これでレターの書き方も変わってきますから。
クライアントのレジを鳴らすためには、負けないセールスの設計図が必要だと僕は考えています。
そのために用意するものが、複数のセールスライン。セールスの流れ。
期待に応えたいと思います。
コメント
毎度どうも。
ブログを拝見しているとセールスライティングを勉強していないのに「わかった」気になってしまうのは怖いところですが、同時に異なった業種なのに「おやおや?」と共感できる部分も多くあるのは面白いと思うところです。
元システムエンジニアだったという日比野さんあたりにも共感される部分があると思うのですが、セールスライティングはシステム開発に似た側面も多くある気がしています。このセールスライン設計などソフトウェアシステム開発でいうシステム設計の上流工程や要件定義などと似ている気がします。お客さんの要望に応える、という点においては多かれ少なかれどのようなお仕事でも同じなはずなので、共通する部分はあって当然かもしれませんが。
科学/研究においても、一番目に考える実験が失敗した場合どうするのか、というバックアップの方法を考えておきます。またそれらの実験結果を補強/補完するように他のプロジェクトやタスクを計画しつつ複数の側面や方法である一つの仮説について検証/追求していく、というのはまあ良くあるスタンスだと思います。企業でも大きなプロジェクトや複雑なプロジェクトになるにつれてこういったリスク管理も重要になってくると思われます。ただ、設計(計画)と実装(実行)はオーバーヘッドとのトレードオフがあるので、プロジェクトの規模(複雑さ)に合わせて時間配分を考慮する必要があるかもしれませんね。
いつか何かのご参考までに。
ありがとうございますーそうなんです、セールスライティングというのは、システム設計だと僕は考えています。
クライアントの望む到達点へたどり着くために、必要な消費者に、必要なものやサービスを、必要なだけセールスし続ける。
いつかスイスで話せる機会があると、いいですね。