昨日はというと、ダンコレの岡本さんからゼニアのイチオシ生地がありますよということで、シャツとともにお願いしておきその後で東京でス・ミズーラの受注会へ。
20時30分頃まで仕事をしておりまして、時計を見ると集合時間に30分オーバー。
メールを見てみると、「いまどちらでしょう?」というメール。
そこで仕事を切り上げて受注会会場へ向かい、3ヶ月・・・4ヶ月ぶりかな、フィッターのコスタンティーノさんと靴職人のアントニオさんと再会。
ダイニングテーブルを見ると早速生ハムとかチーズとかでの食事がはじまっていたので、それをいただこうかなと思いつつ、例によって靴と生地のサンプルが並べられていたのでそれを眺める。
「今回オーダーするもののイメージは固まっていますか?」
と聞かれたので、これも例によって固まってはいないのですが、コートと靴を考えてはいますと回答。
何色がいいか、という質問にはじまり、靴の革で望むこと、光沢がいいかしっとりマットがいいか、フォーマルに履くのかカジュアルに履くのか。
身体が大きいので、つま先が四角いモノを好んでいたのですが・・・と聞くと、アントニオさんが言うに「君の足を考えたら、こっちのほうがいい」と前回同様のラウンド型を教えてくれまして、ああ、そうそう、こういう提案がありがたいんだよな、と感心。
そして、コートの型の話に。
目移りしながらも色はすっと決まり、じゃあ型はどうしようかとなりまして、伝えていたことは暑がりなの涼しげな生地でつくってほしいこと程度。
見た目のゴツさというか好みからすると、断然ダブルでつくりたい。
しかしそこでコスタンティーノさんが、「暑くないほうがいいなら、シングルだね」とアドバイスをくれたので、シングルで決定。
ところがパラパラとコートサンプル画像を見ていたら、ステンカラーのコートに目が止まりまして、「これは?」とサイド質問。
すると、「身体の大きさを考えたら、胸元は開いていたほうがいいと思う。だから、こっちのシングルだね」と回答。
目の前の人をきちんと見ているというか、そんな印象を抱きました。
このとき、以前オーダーしたスーツを着ていったのですが、その理由はパンツにややダボつき感を覚えたため。だからコートの話をする前に、パンツを調整してほしいのです、というような話をしておりました。
パンツに関する回答が面白くて、「以前メールでパンツが大きいと言われたけれども、オノのケツを考えたらそんなはずはない」、こんな回答をされたんですけれども、フィッターだけあって依頼者の身体をよく見ているというか、触っていて覚えているんだな、と思ったものです。
だから、冬から夏に向けて一時的に体型は変わるかもしれないけれども、だからといってサイズを詰めるのは待ったほうがいいかもしれない。なぜなら、一度詰めてまた伸ばすのは、あまりいいとはいえないから。
そんな結論になり、また6月に状況教えて、となりました。
流行りよりも、目の前の人を見て、その人にフィットしたものを提案する。
岡本さんにしても、コスタンティーノさんにしても、当たり前のことをやっているに過ぎないけれども、その当たり前の基準が高くない人にとっては、なかなかわからないことかもしれません。
贅沢な時間でした。コート、靴を待つ時間もまた、贅沢に感じるだろうと思います。
会社員と違い、自分でスケジュールを決める生き方をするならば、ときにはゆるやかに待つ生き方もまた、必要なんじゃないか。
そんなふうに、感じました。
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