コレは今だからこそ暴露できる個人的な秘密なのですが…
このセールスレターは田園都市線内で40分位で書き上げたものが原型です。寺本さんや他のライターさんが聞いたら「小野はナメとるな!」とか言われそうだと思ったので、ずっと伏せていたのですが・・・しかし、ベネフィットをキチンと理解するとこんな書き方ができる、という好例でもありますので、ぜひ参考までに。
ジーン・シュワルツのスワイプファイルを使ったセールスレターの採用連絡は早かったですが、もう1つの方は最終稿を提出後、しばらく時間がかかっていたような気もします。
採用決定連絡こそ時間はかかったこととは逆に、このセールスレターはコレまで書いたセールスレター約60本の中でも最速で仕上げることができたセールスレターです。
ライティングを教える方々が聞いたらきっと僕を叱り飛ばすでしょうが・・・実はこのセールスレターに関しては商品のリサーチもせずに書くことができました。厳密に言うと、数ページだけのリサーチで済みました。
なぜなら、ベネフィットがすぐに理解できたからです。まさに、僕みたいな人がペルソナで、ベネフィットも時間と収入のコントロールができるようになる、というものでした(もちろん、ペルソナの設定はコレが正解というわけではありませんし、ベネフィットも複数あります。僕が選択したのがコレだった、ということです)。
つまり、リサーチせずして「誰に何を約束するか」を明確に書きだすことができたので、コレが最速で書き上げることができた一つの理由です。
そして、このセールスレターを書くにあたり、採用されるためにアプレンティス戦術(どうすれば寺本さんやダイレクト出版さんの担当者の方々が使いたくなるか?ですね)に従い、一つ条件を設定していました。
この条件というのが、すでに使われているコントロール・コピー(オリジナルのコピーです。この案件はBeat the controlでしたので!)のターゲットよりも「広く」ターゲットを設定する、というものです。つまり、これまでよりも人数を多く取れるであろうペルソナをターゲットとし、これまでとは異なる方々に購入してもらう、ということをセールスレターを書くときのゴールにしました。今までとは違う方にレジを鳴らしてもらう、というわけですね。
それで、なんとなくですが僕みたいに会社勤めしていて子どもと時間を作りたくても作れないとか、収入を増やせないとか、そういうサラリーマンて結構多いと思ったんです。だったら、僕をペルソナにしていいんじゃないかと。
ペルソナもベネフィットも決まったので、後はスワイプファイルをどうしようかな、とコレは数日間は考えていたと思います。他のセールスレターを書きながら考える、という感じでした。
それである日会社に行くために田園都市線に乗った時・・・ふとアイデアが降りてきました。スワイプファイルとともに。
アプレンティス1期の時に、寺本さんから『Great Leads』に登場する「ジーン・シュワルツ5つの気付きレベル」を学んだ時、一番数が多いのは「Unaware」、つまり何の問題にも気づいていない方々、ということを知りました。そして、この層を獲得するならば、「Story Lead」が有効であることも。
今思い出しても、この『Great Leads』を教えてくださった寺本さんにはホントに感謝するばかりです。そして、一足早くこのハードカバー版を購入していた浦田さんにもです。浦田さんのFacebookをたまたま見たら購入していることがわかり、あ、オレも買いたいんだったと思い出し、その足でアマゾンのアメリカ版に訪問し、購入したので。アメリカから到着した『Great Leads』は郵送の荒さを感じさせるほどボロボロでしたが、どのみち書き込むから、まあ、いいかな、と。
それで、Story Leadを使うなら、「ウォール・ストリート・ジャーナル」の「勝者と敗者(Two Young Men)」か「ピアノのコピー」かな、と考えていました。
そして田園都市線で降ってきたアイデアは、ピアノのコピーでした。実はピアノのコピーのスワイプファイルを僕は持っておらず、『Great Leads』に載っている英文版のコピーを解読して写経しておいたのですが、このおかげでアイデアが降ってきたのかもしれません。写経時期は、ちょうどアプレンティス2期の初回講義日とその翌日でしたので、まさにいいタイミングでした。
もうこの時のことを思い出すと「神がかった」という表現がフィットするのですが、立ちながらiPhoneでEvernoteを立ちあげ、一心不乱に脳から湧き出るコピーを書き上げていった、という感じです。このセールスレターではブレットを使わず、ベネフィットはわかるけれども具体的な方法は基本的に隠す手法を使いました。ストーリーで見込み客を読ませ、このベネフィットに興味があるなら、購入してみてください、という感じです。
金額が高くはない、フロントエンド型の商品ですし、保証も付いていたため、「もし望み通りのものでなければ返金できますよ」というコピーをクロージングで使えましたから、「ミステリアス感」とか「謎感」とか、そういうものを出したほうが興味をそそって売れる、と考えました。
つまり、ここにもリサーチをそれほどしなくて済んだ理由があり、基本的にこの商品がどんな特徴を持っているのかをセールスレターでは明らかにしていないからです。ベネフィットを伝え、このストーリーみたいになりたいと思うなら、どんな特徴が得られるのかは購入してみてください、というわけです。
まさに、ベネフィットがあれば特徴を伝えなくても「レジを鳴らす」セールスレターは書ける、ということがわかった体験でした。
行きの電車の中だけでヘッドラインとオープニング、というかブレットなしのストーリーなのでオープニングがそのままボディコピーでもあるのですが、これらを40分で書き上げました。
後は保証を含めたクロージングを書いてレイアウト調整して、という感じでしたので、ホントにこんな早く書けていいのかな、ってくらいです。
しかし実際、この採用されたセールスレターはコントロール・コピーに勝つことができましたし(Beat the control達成です!)、成約率も結構よかったと思います。
ペルソナとベネフィットが明確、かつストーリーのパワーを体感したセールスレターでした。
第31章は、アプレンティス戦術の成果をお伝えします。
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